この絵で、一番苦労したのはやはり、チューリップです。チューリップを描くと、どうしてもカワイイ絵になってしまうので、表現に気をつかいます。 この絵は抽象的要素があり、実際の花を写実的には表現していませんが、少しは精神性が感じられる絵になったと思います。線を曲げて描くのに苦心しましたが、しかし所々、引き締めるためにすっきりした線も織り交ぜてあります。透明水彩、不透明水彩、パステル、オイルパステル、水彩色鉛筆を使用して、油絵では表現出来ない絵になりました。 上の絵はイアン・ウッドナーという作家の「コスモス」を踏まえて描いたものです。 参考にその絵を模写した絵も紹介します。 元の絵があればいいのですが、ちょっと見当たりませんので、後日、見つかったら、upします。 作家の代表作を超える絵を描くのは難しいですが、自分の個性をプラスすることによって、克服できるでしょう。 しかし、この絵をよく見ると、この作家はルドンの作品に影響されたのではないでしょうか。 色使いにルドンを彷彿させるところがあると思います。 まだ模写をしたことがありませんが、ルドンも気になる作家です。 ルドンの絵は幻想的で、精神性が感じられ、木炭画、石版画の数多くのモノトーンの作品を残していますが、 後期のパステル画、油絵には優れた色彩感覚が見られます。 岐阜県美術館がルドンの作品を多く所蔵しています。私も何回か、見に行きました。ルドンが何度も描いたモチーフ「眼をとじて」は油彩もリトグラフも所蔵しています。(「眼をとじて」はミケランジェロ作「瀕死の奴隷」からの影響を指摘する研究者もいます) しかし、そのルドンもモローやレンブラントなどに影響されたと、美術評論に載っていました。先人に影響されつつ、自らの絵を追求して行くということなのでしょう。 (大抵、常設展にルドンの作品が展示されているのですが、展示されない場合もありますので、行かれる際には、確認してから行って下さい) 春を先取り!&春探しお出かけスポット
by natsumeakemi
| 2012-03-24 14:18
| 水彩・花
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Comments(7)
上の絵、色使いがとても魅力的ですね。
夏目さんの、ちょっとラフな感じの絵がとても素敵です♪ こんな絵がら描けたら楽しいでしょうね・・・
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natsumeakemi at 2012-03-26 20:36
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通りすがり
at 2015-11-07 11:08
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初めまして、ルドンの水彩画を探してここへ来ました。
チューリップですが、苦心している様子が伝わってきます。。 残念ですがこのもやもやかんというかもじゃもじゃかんというか、合ってない気がします。 この絵ならチューリップのつややかさを全面に押し出して主役扱いにしたらいかがでしょう。 花弁の縁を波打たせ、ステムは細くやや長くしなだれ、えんじ色や赤紫をにじませると優雅さが出てくると思います。 また、背景のトーンもぐっと抑えるとよいでしょう 突然失礼いたしました
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通りすがり(補足
at 2015-11-07 11:25
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ステムを長くというのは、右下にです。そして若干チューリップを大きく描きます。観覧者の視線は右へ寄るものです。
背景は特に左上についてです。暗くするか逆に思い切り明るくするか、どっちにしてもサチュレーションはぐっと控えます。まず花房と同じトーンで描かないことです。さらには、背景のウェットインウェットをもっと徹底するとよいでしょう。筆の跡が気になります(上記の理由で、特に右上)
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natsumeakemi at 2015-11-07 17:56
ご指摘、詳しいご指導、ありがとうございます。
この頃は、風景画のスケッチばかり、描いていて、花は殆ど描いていません。又、花の水彩画を描かなくては、と思いました。 講評を参考にして、もう一度、絵を見直します。今後、花の水彩画を描く時も、踏まえて描きます。 今後共、ご指導の程、よろしくお願いいたします。
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まます(旧通りすがり
at 2015-11-07 22:29
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お返事ありがとうございます。我ながらキツい言いかたに辟易しつつ投稿したので、承認されないかもとすら思っていました。すみませんでした
管理人様の謙虚な応対にこころが洗われるようでした 右下の背景は、永山風になっていてステキだなと思います。青い花瓶も青顔料のヒューシフトの広さがよく出ていて美しいです。 ちなみに当方の実家は岐阜県美術館の地元にありまして、母親はルドン風の絵も描いたりします。当方自身は誰かに教えを垂れられるほどの者ではございませんが、両親が主に油彩で絵描きの端くれでして、少し詳しいかもしれません。 その程度の者が、偉そうに失礼いたしました。 今後、何かの機会にたわごとを投稿する機会がございましたら、またお付き合いくださると光栄です
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natsumeakemi at 2015-11-09 06:07
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